大井戸茶碗(左)
w16.5×h9.0
鬼ヶ島大井戸茶碗(右)
w15.5×h9.0
左の大井戸はかなり大ぶりですが、釉は薄掛けになっており、
形は違いますが有樂のような落ち着きのある茶碗になりました。
右は鬼ヶ島大井戸。
原料は全て淡路島のものです。
鬼ヶ島というのはうちの奥さんの出身地、滋賀県の大津では昔、
怒った鬼が地面をポ~ンと投げ、
穴が空いたのが琵琶湖で投げられた地面が淡路島という強引な迷信があり、
鬼が投げた島ということで鬼ヶ島と名づけました(この鬼って大津絵の鬼かなぁ?)
本格的に井戸茶碗を作るようになって10年来、
本歌に近づきたいとの思いで突き進み、
あっちこっちの原料を試しつくす勢いでやってきたのですが、
本歌の凄みにはなかなか近づけない。
仮に本歌と全く同じ原料を使い同じ焼きをしたら
本歌と同じ茶碗が作れるのか?
この凄みは原料なのか?
気合の問題なのでは?
とモヤモヤするより手と体を使いまず原料を全部自分で作ることにしました。
当然のことながらスコップで土を掘り、
石(長石類)を拾い集め、砕き擂りつぶし…、
とその工程をこなしているとモヤモヤな気分はどっかにいってしまった。
結果、ほんの数種類試しただけで明らかに以前より一段上がれたように思った。
今まで1000パターン以上の原料を試したお蔭で、
その持ち味を見抜くことや使い方は習得していたようで、
石の砕き具合や土の精製方法など自分の勘を頼りにやってみた。
今、私の井戸茶碗に大切なものは気合と情熱です!!…(笑)
残念ながらこの茶碗はヒビが入っています。
トホホ…次頑張ります!