日々の道具 悟空の香炉



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SATORU OHMAE 0FFICIAL HOMEPAGE Last Updated 2018-10-20
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日々の道具
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大前悟/悟空の香炉

悟空の香炉 時代 現代

瀬戸の陶人形作家の香炉です。
彼の作品は生き物の生々しい部分までも感じ取れる。
ほんとに動きだしてしまいそうだ。
そして奇妙で不気味。
例えるなら、市松人形を夜中に見てしまったかのような怖さ。
この悟空は珍しくマイルドなもの。

この香炉との出会いは奈良の山中にあるギャラリーだった。
扉を開けた瞬間に夢の中に入り込んでしまったかのような
錯覚に陥った。
その世界にあまりにどっぷりと浸かりすぎたみたいで、
怖くなってきて一旦引き上げることにした。
帰路、車の中でうちの奥さんが猿の香炉をどうしても欲しいというので戻り、
恐る恐るゲット!
うちの奥さんは猿グッズが好きで集めていて、
猿顔の私と結婚したのも納得。

悟空で香を焚くと口から煙が出てきて驚きである。
そのご愛嬌に感激!!
そういえば子供が産まれてから一度も使ってなかった。
口から煙を吐くのを見たらどんな顔をするだろう…
楽しみだ。

淡路島に移って屋号を決めることになり、
どうしても猿の字を使いたく
百猿に決めた。
名前の由来を訊かれるが、
百匹目の猿現象という超常現象から取っている。
それは、最初に芋を洗って食べた猿の行動が
その群れの猿たちに広がり百匹目を超えた時、
全く接点のない群れの猿も芋を洗うようになったという存在しない現象。
焼物づくりも一匹目の猿(人間)が始めたことが
超常現象のように広がり、今に繋がっていると思う。

私が焼物を始めた景気のいい頃、
百貨店で個展をしていたお偉い先生猿がいた。
いい湯呑があり悩んでいると
ソファーにふんぞり返ったまま話しかけてきた。
その態度に買う気が失せた。
その先生猿も一匹目の猿がいたから個展をしている
ただの百匹目からの猿。
私もそう。
余談ですが、不景気になった今現在、
ソファーにふんぞり返っていた猿の腰掛ける椅子はもうありません。
陶芸界もキビシィ― … 。