欅板?(時代不詳)
この板もainoさんでさりげなく壁にもたれ掛かっていたのを見つけ、
すぐさまゲット!
以前は玄関の上がり框だったらしい。
かなり表面が腐っていて、いい感じになっていた。
元々はこうではなかったが、
田んぼの土手に2、3年貼り付けておいて腐らせたというのを聞き、
自分も更に2年土手に放置していた。
表面がやわらかくスポンジのようになった。
そこからが大変で金ブラシでひたすら磨き続けた。
普段の土埃、窯焚きの煙と相まって喘息ぎみになった。
おのずと肺が重くなった。
そのせいでこの夏の海水浴では去年より泳ぎが遅く、沈んでしまった。
そのせいでなく、ただの運動不足であってほしいが…
運動するのも泳ぎの練習も今更なので、
えら呼吸にチャレンジしよう、
無理か!
話がそれてしまった。
やっと磨き終え、家に持ち込むと結構いい感じの枯れ板に変化していた。
唐津のそろばん壷を置くと感じがいい。
努力の甲斐があった。
ある晩、家族が寝静まった頃トイレに行く途中で
なにやらカリカリと小さな音がしていた。
何日かたち、板を拭き掃除していると木の粉が畳に散乱している。
なんと白蟻か何かの虫が板を食い散らかしていたのだ!
もうすでに大きな穴になっていた。
とりあえず適当に殺虫スプレーでその場をしのぎ、淡路島に引越しした。
新宅にこのまま持ち込むのはと思い、今度は念入りにスプレーした。
よく見ると1ミリくらいの穴がポツポツ無数にあり、
1つ1つの穴に蟻さんすみませんという気持ちで、スプレー。
また肺が重い…。
臭いがきついので外で乾かし家に入れた。
蟻が食ってくれた穴もなかなか風情を醸しだしている。
真新しい床板の我が家に趣を付けてくれた。
蟻に感謝である。
そんなこんなで今の家では器たちの敷板として活躍してくれている。
それにしても肺が重い…。
ちょっとそこの奥さん、既に交換サインついてますよ!
いっそ掃除機の紙パックみたいに交換してくれ!
それもまた無理か!!
なんでも交換で済む便利な世の中なのになあ…。